川の流れに龍


龍がいた。
川の、上流に向かって。


水と龍は
よく関連づけて
語られる。


ああ、というのを、
ひとつ、みつけた。


じぃっと、でも
ぼんやりと
川の流れをみていた。


石があって、
流れがわかれたり
ねじれたりする
ポイントがある。


そこでは水がはねて、
細いうねった流れができたり
水しぶきが低くあがったりして
動いているようにみえるんだ。


それは、もう、
なにもかも、龍だった。

そういうふうに、みた。


はじめて、そう感じた。


なあんだ、
みたいなことかもしれないし、
これこそ真実、
みたいなことかもしれない。



どちらにしても
水が勢い良く流れる様子というのは
ただもうそれだけで
アートなのだった。