新米の季節に


これまでの人生の中で最も入れ込んでいたぐらいの、
大好きだった品種、さっぱり粒だち「アキニシキ」。
その種が、手に入らなくなってしまったという話を
今年もまた、改めて聞く。


種取りは気をつかう、大変な仕事。
人気米の種じゃないと、商売として成立たない。


いまは粘りの強い品種に人気があるから、
市場価格も、その粘り度なんかで決まるんだよね。
この、値段の決まり方にもちょっとびっくりしたんだよな。
お米屋さんと仲良くなってから知ったこと。


安かったから買っていたのではなく、
ほんとうに好きだったんですけどねぇ・・・と、
その「アキニシキ」をつくってくれていた農家さんの、
別の品種のお米を購入。




帰って、うきうきして袋をあけると、
やっぱり新米はツヤッツヤで、ぜんぜん違うのよね。
これまたうれしくなって、手触りを確かめながら洗米。
その別の品種とは、ちまたでも良くみかける
彩のかがやき」なのだけれど。


やっぱり、ウマイのだ。
新米だとこうも違うのか、と水加減にも驚きつつ、
新米だからというだけでなく、
そこのお米は何か違う、ということも再確認。


品種が違っても、ひいきにしていた農家さんのは、
なんだかしらないが、シアワセにおいしい。
粘りがどうとか、甘味がどうとか、粒がどうとか、
それだけではない、おいしさの要素が、満ちている。


彩のかがやき」は、けっこう粘りもある品種で、
そういう意味では好みとはちょっと違うんだけれども。
今年も、この農家さんをひいきにしようと決めたよ。